サッカー
2023-06-09 10:31:00

UEFAチャンピオンズリーグ決勝、そしてサプライズとなったセリエAでの降格プレーオフ!

2022 FIFAワールドカップにより特徴的のある冬となったことで、2022-23キャンペーンはここ最近で最長のシーズンとなった。しかし、だからと言って我々が目をそらしていたということでは、決してない。あらゆるコンペティションでドラマが連続し、若干の試合が残る今、その残る試合の重要性は金にも匹敵する価値を持つ。実際にその通りで、今週末はマンチェスター・シティインテルが優勝杯までのあと一歩を争うUEFAチャンピオンズリーグ決勝を戦うことになる。他には、スペツィアヴェローナファンのことに言及するなら、セリエA降格プレーオフを戦う。イタリアで18年に渡りみられることのなかったタイブレーカーにより、イタリア一部リーグに残留を決め、セリエBに降格を決めるのはどちらとなるのか?ヨーロッパのシーズンの最終週が立ってくる中、閉幕のドラマに期待しよう!

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目次:

  1. UEFAチャンピオンズリーグ – 決勝 – マンチェスター・シティ対 インテル
  2. セリエA – 降格プレーオフ – スペツィア 対 ヴェローナ

 

UEFAチャンピオンズリーグ – 決勝 – マンチェスター・シティ対 インテル

とうとう、UEFAチャンピオンズリーグ決勝を迎える。53もの様々な協会からの78チームが競い合い、栄光まであと一歩のところまで進んだのがこの2チームだ。マンチェスター・シティインテルは以前一度も対戦したことがなく、UEFAチャンピオンズリーグ決勝で最後にイギリス勢とイタリア勢が対戦したのははるか昔の2007年のこと(ミラン対リヴァプール)だ。そして、偶然にも、今回の対戦はあの年とまったく同じ会場、イスタンブールのアタテュルク・オリンピヤト・スタドゥでの対戦となるのだ。

マンチェスター・シティが主要ヨーロッパ大会の決勝に進出したのは3度目(1970年のカップウェイナーズカップ、2021年のチャンピオンズリーグ)となり、2年前のあのUEFAチャンピオンズリーグ決勝を負けたことで、シティは初となる主要大会のトロフィーを目指しての戦いをここでつなげることになる。ペップことグアルディオラ監督の式のもと、他のすべては勝ち取ってきた。15年前のエミレーツのオーナーからの資金注入以来、ずっと求められてきたトロフィーキャビネットの最後の空白なのだ。その時が、とうとうやってくるのか?プレミアリーグシーズンのブレントフォード相手の最後の試合での0-1の無意味な黒星(これでシーズンはすでに終了)したことで、ザ・シチズンズ(マンCの愛称)は見事な26試合無敗(21勝5分)の流れが止まった。この流れの間には、UEFAチャンピオンズリーグノックアウトラウンドを通してのすべての試合が含まれた。

 

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ライプツィヒ(累計8-1)、バイエルン(累計4-1)、そして現王者のレアル・マドリード(累計5-1)との見事な勝利が、我々が知る得点力満点のマンチェスター・シティの姿を見事に表していたが、そのゴールの山は自軍スタジアムで得られたことには注目しておきたい。事実、同チームはUEFAチャンピオンズリーグシーズンを通して無敗7勝5分)であるが、エティハド・スタジアムで挙げた24ゴールに比べ、アウェーでは7ゴールのみしか決めておらず、今週末のイスタンブールでの歴史的勝利を目指すに当たり、遠征時の成績は改善しなければならない。直近5つのUEFAチャンピオンズリーグでのアウェー戦すべてが引き分けに終わっているのだ。先週末FAカップ決勝で優勝を決めた後、マンチェスター・シティは見事な3冠(プレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズリーグ)を狙える状況であり、この偉業はサッカー史上でもほとんど見られることのないものだ。だが、シティはぜひともその偉業を達したチームとして名を馳せたいところだろう。

もちろん、同じくその栄誉を狙うグループの1つがインテルだ。同チームは、13年前にこの偉大なる3冠をイタリア決めている(セリエA、コッパ・イタリア、チャンピオンズリーグ)。ネラッズーリ(インテルの愛称)にとって栄光の年となり、今シーズン格下ながらも決勝に進出した一方、何一つ保証されていることはない。シティの宿敵たちとの苦戦と比べ、インテルは自軍の拠点を離れての試合でなかなかの成績を出した。ベンフィカ相手の準々決勝とミラン相手の準決勝(こちらは自軍スタジアムで、ではあったが)と、直近2つのUEFAチャンピオンズリーグアウェー戦それぞれを勝利している。この流れを、大一番となるイスタンブールでの次の対戦でもつなぐことができるのか?

 

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もちろん、シモーネ・インザーギ率いるチームにとっての主なプライオリティは強烈なマンチェスター・シティの攻撃をどういなすか、だ。今大会で31ゴールをも挙げた強豪である一方、グアルディオラ率いるチームはインザーギが誇るディフェンスとどう向き合うのかが見ものだ。今シーズンのUEFAチャンピオンズリーグで最も多くのクリーンシートを達成した防御陣であり、6つのノックアウト戦5戦で達成されている。個人レベルでも見どころが多い。シティの稼ぎ頭であるアーリング・ハーランドが今シーズンUEFAチャンピオンズリーグで12ゴールを決めており(次着と4ゴール差)、トーナメントで最多セーブ(45)を達成したアンドレ・オナナと対戦することになる。インテルのピッチの反対側では、ストライカーのラウタロ・マルティネスがこのキャンペーンでは苦戦しており、特典がうまく決まっていないが、UEFAチャンピオンズリーグ準決勝ではゴールを挙げ、ちょうどよいタイミングで立ち直り始めている。さらに、コッパ・イタリア決勝でもインテルにブレースをもたらし、王者に輝くこととなった。今シーズンここまで、これが唯一の優勝杯となっているが、ここで最も嘱望されるトロフィーを加えることができるのか?

 

セリエA – 降格プレーオフ – スペツィア 対 ヴェローナ

UEFAチャンピオンズリーグ決勝がヨーロッパのシーズンの最終試合になるかと思いきや、実際はそうではない。まさかの91分目、舞台はセリエAシーズンの最終マッチデーでになって、このユニークな降格プレーオフがみられることになったのだ。18年ぶりの珍事、ともいえる。

これまで、2チームが同ポイントでシーズンを終えていたら、超苦節対戦成績のタイブレーカーで順位が決まることになっていた。しかし昨年の夏、イタリアの連盟は、降格圏のバトルまたはタイトルレースのどちらかでシーズンの終わりにポイントが等しかった場合、プレーオフで決着をつけるルールを導入したのだ。導入された年に見られて以来初めて、この1試合のバトルが再び見られることになった。中立会場となるエミリア・ロマーニャで、スペツィアヴェローナは1チームがセリエAに残留、もう1チームがセリエBに降格を決める試合をこなすことになる。

スペツィアは、ファイナルマッチデーで逃したチャンスを悔やんでいることだろう。先週末、ローマと1-1で引き分けていたが、91分目にAquilotti(スペツィア)がペナルティで失点した。ローマのパウロ・ディバラの得点により、スペツィアの負けが決まった。引き分けていれば、残留に十分であった。安全圏に上がれていたはずだったのだが、レオナルド・センプリーチ率いるチームはこの降格プレーオフで勝利必須となるのだが、このチームにとって勝ち星は遠い存在だ。スペツィアは直近12試合でわずか1勝(4分7敗)となっている。Aquilotti (スペツィア)にとってじれったいのは、今シーズンヴェローナ相手には優勢な直接対戦成績を持っていることだ。ここまで1勝1分であり、これまでであればタイブレーカーにより安全圏に入っていたが、プレーオフルールの再導入で来シーズンのセリエA残留が遠ざかることとなった。もちろん、ここでセンプリーチは力を出し切りたいところだ。しかしこの試合はカップ決勝ほどの重みがあり、ドラマが期待できることだろう。

 

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ヴェローナも、逃した機会を大いに悔やんでいるはずだ。レギュラーシーズンの決定的な試合で、Gialloblu(ヴェローナ)はエンポリ相手に1-0で勝っていたが、ジャンジャコモ・マニャーニによる96分目のオンゴールで、1-1の引き分けに終わった。ヴェローナも、勝てていれば安全圏に入れたのだ。しかし、マルコ・ザッファローニ率いるチームはローマがスペツィアとの最終マッチデーで勝っていた時点では降格が決まったと思っていただろう。なので、最後の最後にチャンスをつかみ、セリエA来シーズンの残留の望みをつなげたのだ。ヴェローナが10月から5月までを通し降格圏にはまり込んでいたため、降格は決定的だと見えたが、最後の月に調子を挙げた4月8日~5月7日までの6試合で3勝2分1敗)ことで、瞬発的に下位3チームから抜け出した。結果的に再び降格圏に落ち込んだものの、あのコンディションを見せた時期はスペツィアとプレーオフとプレーオフで戦えるところまで這い上がれたことにとって十分だった。それでも、直近4試合で勝ちなしの流れに続き、スペツィアと同じくコンディションが崩れたままこの試合を迎え、あらゆる可能性が広く開けることになる。

個人レベルでは、スペツィアのムバラ・エンゾラに注目が集まる。セリエAで得点王5位タイであり、今シーズン初頭の試合でヴェローナに2-1での勝利をおさめた際スペツィアに2点をもたらした選手です。ヴェローナとしては、シモーネ・ヴェルディの活躍に期待が集まる。直近3つのスペツィアとの試合(サレルニターナとヴェローナにて)で、3ゴールを得点している。