サッカー
2023-06-06 15:26:00

さらに迎えるヨーロッパサッカーの決勝、ファイナリストはどちらも60年に渡るヨーロッパサッカーのトロフィーチャンスを目指す!

ますます多くのリーグが結末を迎えている。逆に言えば、サッカーのアクションはどんどん少なっている。しかし、一方では、残る試合にますます注目が集まるのも事実だ。さらに、スペシャル度の高い試合も残っている。今週は残るUEFAヨーロッパサッカーの決勝を迎えるに当たり、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグのトロフィーを懸けた戦いが繰り広げられ、2つのチームが60年以上ぶりのヨーロッパのタイトルの渇望を癒すチャンスを手にしている。そして今回は、躍動のブンデスリーガとラ・リーガも振り返りたい。どちらも最終マッチデーまでかなりのドラマが残り、両リーグともその結末は見事にサッカーファンの心を満たしてくれた

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目次:

  1. UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ – 決勝 – フィオレンティーナ – ウェストハム
  2. 2022-23 ラ・リーガ振り返り
  3. 2022-23 ブンデスリーガ振り返り

 

UEFAヨーロッパカンファレンスリーグ – 決勝 – フィオレンティーナ – ウェストハム

今週平日、この2チームのいずれかが60年に渡るヨーロッパサッカーでのトロフィーへの渇望を癒しきることになる。どちらも1960年代に大陸の栄光を掴んだチームだ。フィオレンティーナは1960-61にヨーロッパカップの優勝杯を掲げ、そして4年後にウェストハム(1964-65)が同じく偉業を達成し、今回両チームがUEFAヨーロッパカンファレンスリーグ決勝で再びトロフィーを手にすることになるのだ。

このステージにたどり着くまでに、フィオレンティーナは既に歴史を塗り替えた:フィオレンティーナはUEFA大会4つの決勝に進出した初めてのチーム(それぞれチャンピオンズリーグ、ヨーロッパリーグ、ヨーロッパカンファレンスリーグ、そしてすでに廃止となったカップ・ウィナーズカップ)となったが、決勝での成績は振るわず、これら4大会で唯一の勝利が62年前のものであった。Viola(フィオレンティーナ)にとっては、つい先週また別の無念を味わったばかりだ。コッパ・イタリアファイナルにたどり着いたものの、2位に終わっている。ヴィンチェンツォ・イタリアーノ率いるチームにとっては超絶快挙となる2冠がかかったチャンスではあったが、もはやそのチャンスはついえている者の、このUEFAヨーロッパカンファレンスリーグはチームのシーズン初頭の期待を確かに上回るものとなるだろう。準決勝で最後の最後にアウェーのFCバーゼル戦で勝機をつかんだことで決勝に進み、それまでの過程で戦績は地元フローレンスでのものより優れていたと言える:この大会では直近2つのホーム戦を落としたが、直近6つの敵地でのUEFAヨーロッパカンファレンスリーグの試合すべてを勝利してきたのだ。この決勝がプラハで行われることで、フィオレンティーナはアウェーでの調子をつなぎ、ここ一番の局面を制することができるのか?

 

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ウェストハムにとって、昨シーズンはヨーロッパリーグ決勝を僅差で敗退(準決勝でフランクフルト戦で敗戦)したことは無念だった。一方で、ヨーロッパカンファレンスリーグはいわば画したリーグである中、それでも長年に渡るヨーロッパサッカーの舞台での決勝であることに変わりはない。この大会はハマーズ(ウェストハムの愛称)にとって間違いなく今シーズンのハイライトとなる。ウェストハムはプレミアリーグを14位で終了したが、だからこそというべきか、UEFAヨーロッパカンファレンスリーグは今シーズンのプライオリティとなってきた。その理由は、納得のいくものだ:ウェストハムはトーナメントを通し一貫して無敗を保ち、勝てなかった試合は1つのみ(13勝1分)である。最多クリーンシート(レフ・ポズナンと同着、6試合)を決めたチームであり、そのディフェンスは今大会で得点王チームとなっているフィオレンティーナ(36ゴール、ウェストハムが2位で27ゴール)にチャレンジするに十分なものである。この大会の個人得点王であるフィオレンティーナのアルトゥール・カブラル(7ゴール)を押さえることができるのか?デイヴィッド・モイーズ率いるチームは、自軍ストライカーのゴールデンブーツを全力で支えたいところだ。マイケル・アントニオが6ゴールで追いかけてきているが、決勝では多すぎるほど神経質な試合が見られ、ゴールがほとんど見られないことが多い。両チームが60年以上に渡るトロフィーの渇望の癒しを目指す中、この決勝は異なったものとなるのか?

 

2022-23 ラ・リーガ振り返り

ラ・リーガシーズンの最終マッチデーは、ドラマチックに締めくくられたとの言葉では言い尽くせない。その週末に先駆け、順位表の「中盤」は存在しなかった。7位~12位までのチームがヨーロッパの舞台進出のチャンスを手にしており、13位~18位までが降格を避けて戦っていたのだ。その結末を振り返っておこう。

4年ぶりにバルセロナがラ・リーガのトロフィーを再び手にした。シーズンのほとんどを通し、シャビ・エルナンデス率いるチームは11月初旬に1位に躍り出てシーズンの残りを通してその座にとどまり続けた。2位のチームを10ポイント離して終了できたのは、岩のように固く、そしてほぼ記録破りのディフェンスによるところが大きい:Blaugrana(バルセロナの愛称)は今シーズンクリーンシートを26回も達成しており、デポルティーボ・ラ・コルーニャ(1993-94)の成績とトップタイとなった。しかし、最後の4試合での3敗により、これを上回ることはかなわなかった。しかし、シャビはここにきて選手としても監督としてもタイトルを獲得した。この夏、元チームメイトのリオネル・メッシの復帰のうわさが絶えずささやかれた。レアル・マドリード、アトレティコ・マドリードそしてレアル・ソシエダがトップ4で終了し、したがってチャンピオンズリーグに進出を決めた。txuri-urdin(レアル・ソシエダの愛称)は9年ぶりにUEFAチャンピオンズリーグに出場することになる。来年のチャンピオンズリーグにはほか4チームのほかにセビージャが5番目のチームとして加わる。よくある成果であるヨーロッパリーグ決勝で勝利(UEFAヨーロッパリーグタイトル7度目)したため、来年のUEFAチャンピオンズリーグに出場することとなったのだ。

 

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ビジャレアルレアル・ベティスがヨーロッパリーグ進出順位(5位と6位)となったが、最大の祝賀はオサスナが2006-07以来となるヨーロッパサッカーの舞台に復帰したことでパンプローナ(オサスナの拠点)で沸き起こった。ラ・リーガを7位で終了し、ヨーロッパカンファレンスリーグに進出を固めたのだ。2006-07シーズンも、偶然にも前回Gorritxoak(オサスナの愛称)がコパ・デル・レイ決勝に進出した際、ハゴバ・アラサテ率いるチームはレアル・マドリードを16年前と同じように今年の決勝まで導いたが、2位に終わった。それでも、オサスナにとっては記念碑的なシーズンとなる。ベティスは、伝説的ウィンガーであるホアキン・サンチェスを見送った。最後の試合では、スペインサッカーで最多出場(622試合、元ゴールキーパーのアンドニ・スビサレッタとタイ)を達成した。

ここより、ラ・リーガシーズンで最もドラマチックな場面、降格圏争いを見ていこう。エルチェエスパニョールはファイナルマッチデーを前にすでに降格が決まっていたが、6チームが陥る可能性のある降格順位が1つ残っていた上に、週末を通してこの18位の順位となるチームは入れ代わり立ち替わりすることになった。セルタ・デ・ビーゴがリーグチャンピオンのバルセロナを下し安全圏を固め、カディスはエルチェと引分残留を固めるのに十分な結果をのこし、残るは4チームとなった。バレンシアは71分にレアル・ベティスから同点を挙げ(結果は1-1)、これによりラ・リーガ残留が決まり、無残なシーズンを何とか持ちこたえた。そのため、降格を避けるための戦いは、最後の試合残り数分の間にヘタフェアルメリアそしてバリャドリードの間で戦われることになった。

エスパニョールと対戦したアルメリアが終了間際のペナルティを決め3-3で終了して降格圏を抜け出し、注目はその時点で0-0であったバリャドリード対ヘタフェに集まったが、バリャドリードは残留するためには勝たなければならなかった。ゴールのない状況が続き、バリャドリードがエスパニョールとエルチェと共にセグンダ・ディビシオンへの降格が決まった。グラナダとラス・パルマスが昇格し、現在プレーオフで3位決定戦が繰り広げられているところだ。

 

2022-23 ブンデスリーガ振り返り

ブンデスリーガはあと1試合で11年ぶりのバイエルン・ミュンヘン以外の新たなチャンピオンを迎えようとしていたが、そうはならなかった。バイエルンとボルシア・ドルトムントはどちらもシーズンを最上位圏で戦い続け、ファイナルマッチデーを前にドルトムントが1位に跳ね上がりdie Schwarzgelben(ドルトムントの愛称)にとっての夢はほぼ達成された。ホームでのマインツ戦を勝てばいいだけの話だったのだが、2-2で引き分けとなった(ある時点では0-2で劣勢だった)ため、ほぼ手がかかっていたトロフィーを逃してしまったのだ。今シーズンリーグ最多勝利(22勝)を積み上げたエディン・テルジッチ率いるチームにとっては無念となったが、ここぞという最後の試合で、その力を発揮することができなかった。ケルン戦を勝利しバイエルンが栄光を掴むこととなり、ババリア拠点のチームがブンデスリーガチャンピオンとして11シーズン連続輝くこととなった。FCB(バイエルンの愛称)にとっては奇妙なシーズンとなった。サプライズとなったユリアン・ナーゲルスマンの解雇、トーマス・トゥヘルの着任、ドルトムントにとって残酷だったのは同チームの元監督が、自ら手をかけていたタイトルを持ち去ったことだろう。このバイエルンの見事な流れはどのように終わったのだろうか?

ライプツィヒは3位で終了し、DFBポカールでの見事なディフェンスにより2シーズン連続でカップを掲げ見事な結末を迎えたが、トップ4レースでの主なレースのストーリーはウニオン・ベルリンだろう。2019に初めてブンデスリーガに登場して4位となり、そして今回チャンピオンズリーグに出場しており、ウルス・フィッシャー率いるチームはますます強さを高め、見事な成果と言える。フライブルクは、やすやすとトップ4に入れたはずだ。こちらも以前チャンピオンズリーグに出場したことのないチームだが、最終的に5位で終了したことでクリスティアン・シュトライヒ率いるチームは、格下と言われたチームがドイツの一部リーグで活躍できることを証明したのだ。レバークーゼンは来年のヨーロッパリーグにフライブルクと共に進出する。フランクフルトがヨーロッパカンファレンスリーグへの進出を決めた。

 

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今度は上位の輝かしい成績から、下位チームの絶望へと目を向けてみよう。シャルケヘルタは最後の数か月に調子を上げたものの、最終的にこの立ち直りは遅すぎた。ヘルタは最下位でシーズンを終え、ブンデスリーガでの10年の歳月を終えた(直近26シーズンのうち24を一部リーグで過ごした)一方、シャルケは1990~2020年に渡るブンデスリーガでの在籍を失い、一度降格の後一部リーグに復帰したわずか一年後、再び2. ブンデスリーガに落ち込むこととなった。シュトゥットガルトにとっては朗報がもたらされ、16位で終わったことで降格・昇格プレーオフで戦うチャンスが得られ、このチャンスを見事に活かしきった:2レグに渡り、ハンブルガーSV(2. ブンデスリーガで3位)相手に一部リーグの格を見せつけ、4月のシーズン終盤の状況でブンデスリーガで最下位だったことからすれば奇跡的な活躍だった。ボーフムは、最後の最後に1-1で引き分けヘルタを降格させた劇的な試合を演じた後、ファイナルマッチデーでレバークーゼン相手に見事な3-0の勝利により3年連続でのブンデスリーガ在留を決めた。

来年、超巨人バイエルンから王冠を奪えるチームは生まれるのか?