「ファンを元気づけよう!」フットボール/チャンピオンシップ・マネージャー系ゲーム傑作5選
「美しきゲーム」のファンであれば、30年ほど前にフットボール・マネージャー(すでに90年代後半・2000年代初期にバーチャルサッカーマネジメントゲームにはまっていたなら、チャンピオンシップ・マネージャー)の悪魔的魅力に取りつかれていたことでしょう。
いくつもの類似ゲームが登場したものの、スポーツインタラクティブの世界中のサッカーファンを虜にし続けた「ステロイド級の病みつきのエクセル管理術」とでもいうべきこのマネジメントゲームに匹敵するゲームは、10年来登場してきませんでした。
ということで、延長された締切期間や刷新されたスタッフ会議などの新フィーチャーを満載したさらなるフットボール・マネージャーゲームが来月リリースされるのを控え、このシリーズが往年にリリースしてきた伝説的ゲームタイトルのいくつかを振り返ってみましょう。
目次:
- チャンピオンシップ・マネージャー
- CMイタリア
- チャンピオンシップ・マネージャー01/02
- フットボール・マネージャー2007
- フットボール・マネージャー2012
- チャンピオンシップ・マネージャー
今週の一発目の「キックオフ」は、30年前に登場したチャンピオンシップ・マネージャー。
確かに、グラフィックの面では何の特徴もなく、さらにプレイできるのはイギリスの4つのディビジョンのみ、実際は24チームあったものの20チームのみがフィーチャーされ、結成されたばかりのプレミアリーグがないのが目立ち、チャンピオンズリーグ/UEFAカップをプレイすると相手プレイヤーは1番、2番、3番、となっているという感じでしたが、子のゲームこそがすべての始まりでした。
チャンピオンシップ・マネージャーは1993年にフランス市場向けにも移植され、インテレックとユービーアイソフトがこのゲームのコードを使って伝説的AJオセールの監督の名にちなんだ「ギー・ルー・マネージャー」と言うゲームをリリースしました。このゲームでは、フランスの上位ディビジョン2つのダグアウトを指揮することができました。
- CMイタリア
チャンピオンシップ・マネージャーの海外版と言えば、コリヤー兄弟によるCMイタリアもありました。90年代、セリエAブームが猛威となり有名司会者のジェームズ・リチャードソンやチャンネル4が激アツのサッカー中継をイギリスのお茶の間に毎週届けていたことから、これをネタにしたゲームをリリースするのは開発陣にとって考えるもなく当たり前のことでした。
CM 93/94と同じエンジンを用いたこのタイトルでは、セリエA/Bチームから好きなように選んで指揮することができ、議論となった外国人3人ルールまでも採用。つまり、海外から最強のサッカー人材を招聘したければ、その数に注意しなければならなくもあったのです。さらに、94/95シーズンでアップデートもあり、さらにもう1シーズン選手たちを楽しむことができたのです。
自分の中に眠れるファビオ・カペッロやマルチェロ・リッピ魂に浸り、タイムスリップしてセリエAの栄光の時代を生きるのであれば、「カンピオナート・ディカルツィオ・イタリアーノ!」と声高くするよりも、このゲームをダウンロードすべきでしょう。(昔のソフトなので、起動させられるパソコンがあれば、の話ですが…)
- チャンピオンシップ・マネージャー01/02
次は、チャンピオンシップ・マネージャー3部作の最終タイトル、チャンピオンシップ・マネージャー01/02に目を移してみましょう。目新しいリーグは一切なかったものの、開発陣はゲームのメカニズムを改善し、チャンピオンシップ・マネージャー3のエンジンからありとあらゆる良さを引き継いで、フットボール・マネージャーシミュレータの最高傑作とはいかないまでもそれに近い作品を生みだしました。
事実、多くのプレイヤーが後継シリーズのフットボール・マネージャーよりもCM 01/02をプレイしたがることから、そのカルト的名声は相当なもの。同タイトルはまた、膨大なオンラインコミュニティも要旨、常に最新のメンバーをシーズンごとにアップデートし続けてもいました。
もちろん、CM 01/02で登場した伝説の架空のポルトガル人選手、トー・マデイラについて言及しないわけにはいきません。20年以上語り続けられるバーチャル災難でした。そもそもと言えば、スポーツインタラクティブがポルトガルの下位リーグの情報集めに頼ってた地元のボランティアがチームの数合わせでゴウヴェイアのチームに加え、その過程で世界最強の統計値が与えられたとのことです。
マデイラは後のアップデートでチームから外れるものの、この伝説は語り継がれ続けるでしょう。
- フットボール・マネージャー2007
2006年10月にリリースされたフットボール・マネージャー2007は、シリーズの復活の象徴でした。分析とエンターテイメントを重視し、ビジュアルを犠牲にし容量の方を重んじた決断により、FM 2007は没入感あふれるリアリズムと直感的ユーザビリティの間の繊細なバランスを見事に成立させました。
試合前のチームトークや審判の判定にコメントできること、ユース開拓システムの一新、メディアや運営人とのインタラクションなどたくさんの新フィーチャーが加わった中、これほどまでに完成された自分だけのサッカー王国建設物語はありません。
他に決定的なイノベーションとして、養成クラブの追加があり、将来有望な若手選手を下位チームに在籍させて経験を積ませ、初めてチームに参加した際にその後何年にもわたり活躍するという仕組みがありました。
5.フットボール・マネージャー2012
今週のまとめはフットボール・マネージャー2012、前作同様、このシリーズの魅力を再発見させる名作となりました。FM 2012の「初心に返る」コンセプト (フットボール・マネージャーのようなゲームだからこそ可能なことですが)こそがこのシリーズに求められていたこと。FM 10やFM 11はユーザーフレンドリーさを追求したあまりにファンが蚊帳の外になり気味でした。
もちろん、これはこのタイトルに深みが欠けていたことを意味するものでは全くありません。移籍期間の内容改善、より詳細に渡るスカウトなどはフットボール・マネージャーで本気で運営しているような楽しさがより強く味わえるようになったのでした。